そばのメニューには色々ありますが、その中でも「もりそば」と「ざるそば」の違いって知ってますか(^O^)?
一般的に、
もりそば:海苔が乗っていない
ざるそば:海苔が乗っている
と言われますが、実はそれだけじゃないんです!!
また、似ている「せいろそば」との違いも調べてみましたよ(^O^)
「もりそば」とは?
「もりそば」とは、特別な具材を用いないつけそばのことで、漢字では「盛り蕎麦」。
そばの中でも、皿に盛られたものを「もりそば」と呼びます。
江戸時代、最初はそばと汁を別々に出してそばを汁に付けて食べる、今で言う所のもりそばはそのまま「そば」と呼ばれていました。
そばは皿・お椀・せいろなど様々な食器に盛られて出されていました。
江戸時代中期、そばに直接汁をかけて出す「ぶっかけそば(かけそば)」が流行しました。
そこで、従来の「そば」と「ぶっかけそば」を区別するために、従来の「そば」を「もりそば」呼ぶようになりました。
「ざるそば」とは?
「ざるそば」とは、特別な具材を用いないつけそばのことで、漢字では「ざる蕎麦」
竹ざるに盛っているそばを「ざるそば」と呼んでいます。
江戸時代に、そばと汁を別々に出してそばを汁に付けて食べる「そば」がありました。
深川の州崎弁財天前(現在の江東区木場の辺り)にあった伊勢屋が従来のそばと差別化を図り、蕎麦を竹ざるに乗せて出したのが、「ざるそば」の発祥です。
当時の深川の辺りは江戸のリゾート地だったためそのブランドイメージもあり、このざるそばは評判が良く流行し、他の店でも真似されるようになって「ざる蕎麦」が広まりました。
「もりそば」と「ざるそば」の違いは?
「もりそば」と「ざるそば」の、そばとつゆに違いはあるのでしょうか?
明治以降、このふたつが「器」以外で区別されるようになりました。
ざるそばは、そばの実の中心部分でできた上質のそば粉を使ったり、ざるそばは一番だしを使い、もりそばは二番だしを使っていたとか、ざるそばは当時高価であった「みりん」をつけ汁に加えるなど、ざるそば=「高級なそば」という位置づけだったそうです!
そのため、現在でももりそば・ざるそば両方のメニューがある場合、ざるそばのほうがやや高い値段がつけられていることが多いんですね!(^^)!
同じく明治以降に「もりそば」と簡単に区別できるよう、「ざるそば」には海苔をかけて出すようになったと言われています。
でも現代になると、「もりそば」と「ざるそば」の違いはかなり曖昧になりました。
現在では一部のお店を除き、「もりそば」も「ざるそば」も全く同じ材料で作られている場合が多いそうです。
「もりそば」と「ざるそば」の違いの時代に沿った移り変わり
「もりそば」と「ざるそば」の違いの時代に沿った移り変わりをまとめました(^_^)
もりそば | ざるそば | |
江戸時代 | そばと汁を別々に出してそばを汁に付けて食べる「そば」ができる | |
江戸時代中期 | そばに直接汁をかけて出す「ぶっかけそば(かけそば)」と区別するため、従来の「そば」を「もりそば」呼ぶように | 伊勢屋が従来のそばと差別化を図り、蕎麦を竹ざるに乗せて出したのが、「ざるそば」 |
江戸時代後期 |
もりそばは「安い庶民的なそば」 |
ざるそばは「高級なそば」 |
現代 | 違いはかなり曖昧 残っているのは、器の違いと、海苔の有無。 |
せいろそばとの違いは?
こちらも違いが曖昧な「せいろそば」があります。
江戸時代の初期は、そばを蒸籠(せいろ)で蒸したものを、「盛り蒸籠(もりせいろ)」としてお客さんに出すことがあったようです。
それが略され、「せいろそば」と呼ばれるようになったと言われています。
そして、もう一説。
江戸時代末期、そば屋がそばの値上げを幕府に要求した際、値上げは却下された代わりに量を減らすことを許されました。
でも量が減ってはお客さんに嫌がられないかと思い、蒸籠に「すのこ」で上げ底をして量を減らし、後にこれが「盛りせいろ」になったとも言われています。
現在の「せいろそば」は、基本的に「もりそば」や「ざるそば」と同じもので、器の違いのようですね。
「もりそば」と「ざるそば」の違い まとめ
江戸時代後期には
- 蕎麦粉の質
- つゆの上質さ
- 海苔、薬味の有無
と、商品自体に違いがあった「もりそば」と「ざるそば」ですが、今では盛る器の違いと海苔で区別をつけているようです!(^^)!
そば屋さんに行った時は、ぜひ確認してみてくださいね♪
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